ここ2,3ヶ月に買ったものでベストバイは?と聞かれて選ぶとしたら、僕はこのCOSMIC WONDERのFolk Cap。被り物は、好きでついつい買ってしまいます。

僕視点のスタイリングでいうと、キャップはある種の飛び道具というか、ベースを組んだ後の最後の味付け程度に、頭にそっと添えるといい意味で違和感を作ってくれる存在。例えば古着のベースボールキャップやハットもそうで、クラシックな装いに対してのラフさを加えたり、あるいはストリートなベースに対してハンチングやボルサリーノを添えたり。

でもこのFolk Capはいい意味で曖昧。このキャップは、フランスの労働者が被っていたキャスケットや鉄道員が被っていたハットといった18-19世紀のヨーロッパの作業着から着想を経たものではあるけど、何処かツバがあるせいかベースボールキャップの空気感も持ち合わせてるように思います。ただ再現せず、それを抽象化し、ミニマルに抽出することで、過去として終わらせず、それを未来へ新たな作品として更新しています。

ここ最近のブランドのキャップを見ていると、一目で何処のものかわかる象徴的なもの、記号として機能するものが多く目に入ります。あるいは装飾性を打ち出した、スタイリングの“ずれ”として機能する一方で、何処かで消費的に感じてしまうものも少なくないような気がします。
あえていうならそういうものではなく、象徴性や装飾性から外れた抽象的な作品として、立ち上がったものを被るというのも面白くないですか。
そういった意味も含めて、これは色んな文脈を感じさせるキャップとして、どのスタイリングにも上手く馴染むでしょう。

実は昨年のCOSMIC WONDERでも発売していたものを今回もご無理をいってオーダーさせていただきました。流行や記号ではない、長く付き合っていく存在として、hibiのエッセンシャルとして提案したい作品です。

Cotton linen typewriter folk cap / COSMIC WONDER

木原