Michael Marriott Interview

hibiで取扱しているプロダクトデザイナー マイケルマリオット。彼が今考えていることや、デザイン、また日常についてお話を聞きました。

 最近どんな音楽を聴いていますか。

 私は幅広い音楽を聴きます。スタジオでは主にフランスのインターネットラジオ「FIP」を流しています。このラジオ局は幅広い音楽を流していますが、ほとんど会話がありません。しかし、たまに話すフランス語の会話はとても綺麗です。そして午後6時からこのラジオ局は、ジャズを流し始めます。本当に「FIP」は素晴らしいラジオ局です。フランス万歳!

 

FIP RADIO日本からも視聴可能でした。

 最近どんな映画を観ていますか。また、お気に入りの映画があれば教えてください。

 昨夜、息子が学校での映画の授業で「No Country For Old Men」を聞いたらしく、この映画を見たいと言ったのでそれを見に行くつもりです。私はこれまでこの映画を23回見たことがあります。コーエン兄弟の映画はすべて大好きで、息子が楽しんでくれると良いなと思っています。そうすれば、一緒に全部見られるかもしれないから!

 

 最近はどんなことに興味がありますか。

 いつも同じです。生活、デザイン(デザイン以外も含む)、アート、建築、エンジニアリング、ものづくり、音楽、サイクリング。 でも今は、パレスチナのことをよく考えていて、どうしてイギリスや他の国々、特にアメリカは、彼らが資金援助している大量虐殺を無視するのだろうと考えています。 私たちは恐ろしい新しいファシストの世界に生きているような気がします。 イギリス政府は昨日、パレスチナの抗議グループをテロリストとみなすと発表したばかりだ! どうして政府がそんなことが出来るのか私は信じられない。 抗議グループのパレスチナ・アクションが行った最も悪いことは、軍用機に赤いペンキを吹きかけただけで、彼らは死傷者を出していない。 そんなことで彼らがテロリスト扱いされるのは、まるでSFが現実になったよう。

 

マイケルマリオットのコンセプトである「BE CURIOUS BE CAREFUL」最近制作したステッカーはパレスチナの国旗をモチーフにしている。

 服装に関する質問です。過去のインタビューや写真を見る限り、デニムとシャツを好んで着ているように見えます。このスタイルをいつから確立されたのでしょうか。

 大人になってからほぼずっとデニムのジーンズを着用しています。この1520年間シャツも今はほとんどブルーで、主にシャンブレー素材です。なぜかと言うと、ワークウェアとして適している点、私の活動に合っている点、そして経年変化が美しく、穴が開いていてもきちんと見える点とフィット感がある点が気に入っています。ブルー以外の色もよく着ていて、今日はピンク色のジャケットを着ていますよ。

 

 ファッションについてどのように考えていますか。

 家具のデザインを見るのと少し似ているように感じています。不要な過剰な要素や、過剰なマーケティングや大袈裟な宣伝広告が多いですが、同時に、街中でおしゃれに着飾った人々を見るのは大好きです。 私のスタジオがあるダルストンは、過去1520年で非常にファッショナブルな地域になりました。自転車で帰宅する際、おしゃれな若者たちを見かけますが、そのファッションに対するエネルギーは本当に素晴らしいと感じます。ファッションに従うのではなく、自己顕示欲を通じてファッションにリアクションしたり、対抗したりする独立した感覚を象徴しているからかもしれません。

 

普段、デザインするアイデアはどのように集めているか教えてください。

 別のプロジェクトから生まれることもあります。例として挙げると、私が手掛けたブルームズベリーにある「Café Deco」のためにデザインした「Olá Chair」は、Café Decoに合う古い曲木椅子が見つからなかったことから生まれました。また、日常生活から生まれたものもあります。例えば、コーヒーメーカーから使い切ったコーヒーの粉を指で掬ってコンポスト容器に移す際に、小さなスパチュラがあればずっと便利だと考えたことから、コーヒースパチュラは、が生まれました!

WMPで販売されているCoffee Spatura。


Olá Chair (Photo by Nigel Shafran)

Café Deco

 

 あなたの素材に対する審美眼はどのようにして養われ、素材を魅力的にする方法をどのように学んでるのか教えてください。

 私は素材が大好きで、素材がどのように採取され、加工されるのか、どのように形成・製造されるのか、どのように機能するのか、どのように経年変化するのかなどに非常に興味があります。 また、色も大好きです。色もまた、モノに付加を与えたり、影響を与えたりすることができると思います!

 

マイケルが運営するサイトの名前も「Wood Metal Plastic」

 あなたは2015SCP30周年を記念して、「THE ARRANGEMENT FURNITURE」のディレクションを行いました。ヴィンテージ家具の上にSCPの家具やそのプロトタイプを置いた展示です。既存の家具を新たな視点でオブジェとして表現しているように見えました。しかし、過去の作品ではより機能的な配置をしていたように思えます。なぜこの展示会では、オブジェとしての視点で配置を始めたのでしょうか。

 この展覧会が回顧展ということで、3Dのアーカイブを展示するような形式だったと思いますが、その展示場所は美術館やギャラリーではないので、白く塗られた台座の上に物を置くのは不適切だと感じました。でも、何かの上に置く必要はありました。他の種類、スタイル、素材、時代など、既存の家具や既製品を再利用して展示物を置くことで、家具の歴史への興味深い対比や参照が生まれ、SCPが根ざす文脈を反映する結果となりました。また、低予算ながら大きなインパクトを与える展示方法としても非常に効果的でした!

The Arrangement of Furniture

 デザインに関する考えや感情は、経験するにつれ変わりましたか。現在の製品デザインやデザインに関連するものについて、どのように考えていますか。

 私はデザインを始めてから変わっておりません。デザイン業界は変化や進化を遂げていますが、私は依然として変わりません。ほとんどのデザインは過剰なデザインだということです!

マイケルがデザインしたボトルオープナー「700c

 デザインする際、美しさを追求しますか。それとも美しさは副産物だと考えますか。あなたの作品を見ると、機能性や人間工学に基づいてデザインを形作っているように見え、あなたの美学は自然なもののように感じられます。

 そうですね。美学だけで判断する場合もありますが、機能性などを変えたり、機能性に影響を与える場合は変化させません。

私は常に、道具が優れたデザインの完璧なモデルだと信じてきました。なぜなら、道具は完全に機能的で、デザイナーというわけではないものづくりをする人やエンジニアによって使われ、磨き上げられて進化してきたからです。そのため、自然なものと言えるでしょう。そういって作られてきた道具は、手になじみ、見ただけで使用法が伝わるなど、自然にその役割が判断できます。

ジャスパー・モリソン、ジョナサン・オリバーレス、マリオ・ベラルディの三者がオーガナイザーとして行った展示「SOURCE MATERIAL」でもマイケルは叔父から引き継いだプランニングハンマーを展示していた。

 あなたがデザインキャリアを積んでから、デザインは多くの変化を遂げてきました。現在デザインを学んでいる若い世代に伝えたいことは教えてください。

 自分自身が信じることを追求してください。必要であれば、人生の他の面を犠牲にしても構いません。自分が信じることを追求すれば、その仕事は輝き、その輝きを多くの人が認めるでしょう。同時に忍耐強さも大切です。人生を楽しんで、周囲のあらゆることから学びを得ましょう。

 ありがとうございました。

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